思い出のマーニー
『思い出のマーニー』ジェーン・G・ロビンソン(高見浩 訳)
スタジオジブリがマーニーを映画化したとき、流れていたCMの主題歌があまりにも美しくて、これは観に行こうと決めた。(And I cry…のところでは何度聞いても泣き出したくなってしまう)
私は結末のわからないストーリーを観るのが大の苦手だから、事前学習にと本を買った。
映画と小説どちらが好きか、と聞かれたら、私は小説の方が好きだ。
もちろん、映画もとても気に入った。(映画を見た日の日記で絵の美しさを絶賛しているし、パンフレットも買った)
でも、最初に小説を読んだからか、小説の方がいいな、と思ってしまう。
特に、小説に登場するお気に入りの五人兄弟が、映画ではひとりの女の子にされてしまったのが残念だった。
ところで、物語の大半は海辺の大きな家の周りで繰り広げられる。
私は、海の側に住んだことが一度もない。それどころか、私の住む県には海がない。
だからか、小さい頃から海に対する強烈な憧れがある。
マーニーの家は、その憧れに拍車をかけた。
潮の満ち引き、波の音、水平線に沈む夕日。そんなものが、私にとっては現実から遠く離れた夢の世界への扉になる。夢と現実が交錯するマーニーの世界は、私の中で偶像化さえされてしまう。
その証拠に、私は近所の大きな池の側に建つ家を、「マーニーの家」と呼んでつい観察してしまうのだ。
尻切れトンボになってしまうけれど、今日はここまで。なんてったって明日は期末試験なのです!